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鹿の一族



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鹿の一族

ヤイヤイ

Lyricist:松崎ナオ
Composer:松崎ナオ

朝靄が鼻をつつく 木々の様子が騒がしい
頭の隅っ子の方で 夢なんだと分かってて
なのに獣くさい風が纏う
3回のクシャミで目が醒める
ここはどこなんだろうと一瞬ぼんやりする
またクシャミ鼻が疼く

ここは東京の中二階 天井の低い部屋
やたらと陽当たりのいい部屋
パンの焼けた匂い 煮立った味噌汁の匂い
少し開けた窓から白いカーテンが揺れる
これを本当の安心と呼べるなら
私に何が足らないんだろう
自由になりたいと願いながら 少し不自由な生活を選んでる
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机の上のカギが音をたてた

また獣くさい風が吹いていたんじゃない?
もう捨てた筈の田舎に未練なんてあるはずないのに
勝手で無邪気な笑い声がする
なりたかった理想の私
本当は足早に逃げたかっただけなんじゃないの?

生きて ただ生きて
そしたら近づける
息のできる唯一の場所
そこで生き抜くしかないと悟った

凍ってしまった途切れた線路は この日差しで溶けただろうか
そこに張り付いていた私は そろそろここに戻って来るだろうか